国民が見捨てた政党を再生してもダメ(産経新聞)

 藤井裕久前財務相の辞任と民主党の小沢一郎幹事長に対する東京地検特捜部の事情聴取問題で鳩山政権が揺れた1週間だった。通常国会召集日の18日まで、あと10日足らずに迫る中、なかなか足元が安定しない鳩山政権だが、政権との対決姿勢を示す自民党もふらついている。

 自民党復活の糸口がつかめない党執行部のありさまに業を煮やしたのがこの人、世論調査で「日本の首相に一番ふさわしい人」を問うと自民党内でもっとも支持を集める舛添要一前厚生労働相である。

 舛添氏は昨年末の講演に引き続き、1月5日も記者団を前に党を大批判した。

 「古い自民党を再生しても仕方がない。これは歴史的役割を終わっているわけですから」

 舛添氏は返す刀で、民主党もメッタ切り。

 「昨日の鳩山首相の話を聞いても、試行錯誤だから許してくれみたいな話がありましたけど、それは政権についたら、その日から日本国民の運命を握るわけですから、試行錯誤じゃ許されないんですよ」

 「こんな試行錯誤で舵(かじ)取りをやってもらっては困る」

 「日本国民の生命、財産、日本国の運命に対して、もっと責任を持ってもらわないといけない」

 「今のような形で鳩山内閣が政策を続けるなら、内閣を倒す」

 どうやら舛添氏から見れば、今の民主党も自民党も不満だらけ。そうなると、必然的にこれ以外の道を探すしかなくなり、舛添氏は次のように結論づける。

 「古くなって国民から見捨てられた政党を再生してもダメです。新しくつくる。それぐらいの気構えがないといけない」「行動すべきときには行動する。最終的には政界再編成という大きな目的を遂げないと…」。

 また、自らが政界再編の先頭に立つ可能性については、「あらゆる可能性は否定しない。国民がそういうことを望むならば、リーダーシップを発揮すべきだと思っている」と述べた。

 一方、もう一人、自民党から飛び出しかねないのが山崎拓前副総裁。昨年の衆院選で落選し、今夏の参院選比例代表での党公認を求めているが、党執行部は難色を示している。山崎氏は自民党におけるベテラン議員の重要性についてこう言う。

 「わが党は熟練工の政党であって、民主党は駆け出しの訓練工が圧倒的な政党。やはり経験豊かな保守政党として存在意義を明確にしていったらいいと思う」

 山崎氏は自民党で公認されない場合には、離党してでも参院選に出馬する方針で、国民新党からの出馬も検討しているという。

 一方、もう少しドタバタしているかと思ったら、民主党幹部2人は意外に元気だ。自民党の迷走を横目に、鳩山由紀夫首相は7日夜、国際宇宙ステーション「きぼう」で活動中の宇宙飛行士、野口聡一さんと映像モニターで交信し、輿石東参院議員会長は日教組の新春の集いに出席。鳩山首相は「私は宇宙人と言われているが、実際に行ったことはない」、輿石氏は「いよいよ日教組の出番だ」…そうである。(五嶋清)

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